いよいよ12月。
今年こそ、早めに大掃除を終わらせようと思ってたのに
なかなか思い通りには行かないわ。
(´・ω・`)
家を片付けているときって迷う心との闘い。
10月に読んだ垣谷美雨さんの小説は
そんなわたしの背中を押してくれた気がします。
・あなたの人生、片づけます
・姑の遺品整理は、迷惑です
あらすじと感想を書き留めておきます。
*ネタバレあり
*2冊分なので長文
あなたの人生、片づけます
あらすじ
社内不倫に疲れた30代OL、妻に先立たれた老人、子供に見捨てられた資産家老女、一部屋だけ片づいた部屋がある主婦…。
『部屋を片づけられない人間は、心に問題がある』と考えている片づけ屋・大庭十萬里は、原因を探りながら汚部屋を綺麗な部屋に蘇らせる。
この本を読んだら、きっとあなたも断捨離したくなる!
©裏表紙より
依頼を受けて、片づけ屋・大庭十萬里さんがやってきます。
でも十萬里さんは片付けてくれないの。
十萬里さんは現状を把握し、対象者と話し、宿題を出すのみ。
最初は十萬里さんのことを鬱陶しいと思う対象者たちも
彼女と何度も話しているうちに心境が変化してきて
家を片づけはじめます。
ケース1 清算
対象者:30代OL
依頼者:母親
都心の立派なマンションだけれども
部屋の中は物やゴミに溢れたひどい状態。いわゆる汚部屋。
5年交際している相手は既婚者。
友だち面した同僚には都合よく使われて…
ケース2 木魚堂
対象者:妻に先立たれた老人
依頼者:近くに住む娘
木魚職人の老人。昔ながらの頑固なおやじさん。
家のことは妻に任せてきたので何もできない。
妻亡きあと、娘が通って世話しているので家はキレイだけど
娘も悩みを抱えていて…
ケース3 豪商の館
対象者:地方の大きな館で暮らす資産家の老女
依頼者:都会で暮らす娘
家は広いし、収納もたくさんあるから
一見片づいているように見えるけれど
押入れの中や、離れにはたくさんの不用品が溢れている家。
いつか使うかも、いつ何が起きるかわからない
高額だったから…と溜め込んでいる。
ケース4 きれいすぎる部屋
対象者:官舎で暮らす主婦
依頼者:姑
片づけ掃除どころか家事のすべてを放棄されている家。
家だけでなく娘さん2人のこともほったらかし状態。
惨状をみかねた姑からの依頼。
荒れた家の中たった1箇所だけキレイに整えられた部屋がある。
それは数年前に事故で亡くなった長男の部屋。
感想
小説だけど片付け指南本みたい
小説として読みやすく面白い上に
まるで片付け指南本のようです。
読んだあとはめっちゃ家を片付けたくなります。
片づけ屋・十萬里さんは
『部屋を片づけられない人間は、心に問題がある』と考えています。
十萬里さんと何回か話しているうちに
対象者たちの家が徐々に片づいていき
抱えていた問題も改善に向かっていく様は
読んでいて晴れやかな気持ちになりました。
「世の中そんなに上手くいかないよ」とは思うけど
ここは一緒にスッキリ感を味わったほうが快適なのです♪
コンパクトな暮らしを想定して
ケース3【豪商の館】では
高齢者施設に引っ越した知人の話題がでます。
ミニキッチン有の家具付き1Kのお部屋に
持っていくとしたら荷物は極わずか、というもの。
わたし自身、終の棲家がどうなるのか解りませんけれど
1Kの部屋を想定しながら家を片付けると
今現在の暮らしもスッキリしそうだと思いました。
一生ひきづっていく痛み
ケース4【きれいすぎる部屋】の対象者は
長男を亡くしてから抜け殻のようになってしまった母親。
子どもを亡くした痛みというのは
時が過ぎれば自然に癒されるようなものではないのだと
読んでいて心がヒリヒリしました。
同じ事故で息子を亡くした、当時の同級生の母2人と語らうシーンは
目や喉の奥が痛くなってしまいました。
きっと良くなっていく
お片づけの話は4つとも
良い方に向かって動き出したみたいってところで終わります。
この後、彼女たちの家がすっきり片付いたかどうかは謎ですが
きっと悪い状態にはならないでしょう。
家を整えることで心持も整っていくのかと思いました。
わたしも家の片付け頑張ろうと思います。
姑の遺品整理は、迷惑です
あらすじ
郊外の団地で一人暮らしをしていた姑が、突然亡くなった。
嫁の望登子は業者に頼むと高くつくからと自力で遺品整理を始める。
だが、「安物買いの銭失い」の姑を甘く見ていた。
至る所にぎっしりと詰め込まれた物、物、物。
あまりの多さに愕然とし、夫を駆り出すもまるで役に立たない。
無駄を溜め込む癖を恨めしく思う望登子だったが、
徐々に姑の知らない顔が見えてきて…。
誰もが直面する”人生の後始末”をユーモラスに描く
「実家じまい」応援小説。
©裏表紙より
感想
気になってたけど避けてた本
以前から気になっていた本。
でもタイトルがちょっと攻撃的でしょ?
わたしは夫の両親と同居していますので
夫や義母が、この本のタイトルを見たら
嫌な気分になるかな~と思って今まで避けていました。
でもやっぱり読みたい!と開き直って購入♪
共感でのめりこんでしまう
主人公の望登子(もとこ)は50代のパート主婦。
息子も娘も社会人として独り立ち。
多忙な夫と2人で東京のマンション暮らし。
亡くなった姑の家を引き払うために片づけに奮闘します。
わたしと同年代だし、ライフステージも近い。
ひとり暮らししている実母の部屋を思い浮かべて
共感しながら読みました。
体力も気力も削がれる
姑の家は、電車で片道1時間半かかる郊外の団地の4階。
エレベーターのない4階の部屋からのゴミの搬出は
腕も足も筋肉痛になってしまいそう。
さっさと片付けてしまいたいのに
ルールに縛られて思うように捨てられない。
更にご近所さんから持ち込まれる悩みの種。
片づけに通うだけでも大変なのに
体力も気力も削がれていきます。
ゴミ捨てのルールって全国統一してほしいと思いました。
望登子さんの夫むかつく
望登子さんの夫がムカつきます。
仕事が忙しいのは仕方ないとしても
自分の母親のことなのに妻にまかせっきりってどうなのよ?
と思いました。
しかも文句だけは言う。
読者のわたしまでイライラしてしまいました。
ご近所付き合い大事だと思うけど
なかなか片付けが進まず焦っていたけれど
自治会の人たちが助けてくれたり
隣のシングルマザーが不用品を引き取ってくれたりして
徐々に家が片づいていきます。
周囲の人たちが助けてくれたのは
姑が生前いろんな人に親切にしていて縁をつないでいたから。
ご近所づきあいって大事ね~とは思うけど
こんなに濃い付き合いは、わたしはちょっと遠慮したい。
(´・ω・`)
片付けておこう
人生いつなにが起きるかわからないので
遺された人が困らないように普段から片付けておかなきゃ、と思いました。
でも何にもないのも寂しいみたいなのよ。加減が難しいわ。
物語の中では姑や実母の日記が出てきます。
自分の日記を読まれるのは嫌だな~。
家族に見られたくないものは処分した方がいいですね。
わたしは日記はつけていなけれど…このブログが日記のようなものね。
家族には内緒で書いてるけど
PC開いたらすぐ見つかっちゃうわ。
(*´∀`)
おわりに
長文になってしまいました。
垣谷美雨さんの小説
・あなたの人生、片づけます
・姑の遺品整理は、迷惑です
この2冊を読んだら、お片づけする気分が増した話でした♪
読みやすくて面白くて役立つ本です。
とても読後感がよくて前向きになれました♪
それではまた(^▽^)/