9/16(月)のWBSを見ました。
©テレビ東京
【フードロス】問題を取り上げていました。
参考にしたサイト
フードロスチャレンジプロジェクト
Wikipedia
コトバンク
農林水産省HP
フードロス
食品ロス、食料ロス、またはフードロスとは、
売れ残りや食べ残し、期限切れ食品など、
本来は食べることができたはずの食品が廃棄されること。
食品の廃棄や損失の原因は多様で、
生産、加工、小売、消費の各段階で発生する。
©Wikipedia
日本では、まだ食べられるはずのものが
642万トンも捨てられているそうです。
フードロスの現状
以下のような理由で
廃棄処分になってしまう食品がたくさんあります。
生産の段階
・農作物の大きさや形が規格外。
・農作物が豊作の時、価格低下を防ぐ為。
製造・加工の段階
・パッケージの印字に間違いを発見。
・容器のデザインをリニューアルしたから。
・季節限定の商品を作ったけど、売れ残った。
・【3分の1ルール】で小売店に納品できなかった。
3分の1ルールについては後述します。
流通の段階
・必要以上に陳列し、売れ残る。
・賞味期限が近付いた商品は、3分の1ルールにより、売り場から撤去。
・宴会の場などは、たくさんの料理で華やかに。
食べきれずに料理が残ってしまう。
消費の段階
・賞味期限と消費期限の違いがわからず期限切れたら捨ててしまう。
・安いものを大量に買って使い切れない。
・外食時にあれもこれも大量注文し食べきれない。
消費期限・賞味期限の違い
消費期限と賞味期限の違い。
ご存じの方が多いと思われますが
わたしの復習を兼ねて、ここに記します。
参考:農林水産省HP
消費期限
袋や容器をあけない状態で
書かれている保存状態を守った上で
【安全に食べられる期限】のこと。
消費期限を過ぎた物は、食べない方がいい。
お弁当、サンドイッチ、
生めん、ケーキなど
傷みやすい食品に表示されます。
賞味期限
袋や容器をあけない状態で
書かれている保存状態を守った上で
【品質が変わらず美味しく食べられる期限】のこと。
スナック菓子、カップめん、
チーズ、かんづめ、ペットボトル飲料など、
消費期限に比べ、傷みにくい食品に表示されています。
賞味期限を過ぎても、
すぐに食べられなくなるわけではありません。
でも、お子さんには
期限が過ぎてたら、大人に相談してね。
と伝えておくと安心かもしれませんね。
3分の1ルール
上記に何回か出てきた言葉
【3分の1ルール】
いったい何なのでしょうか?
3分の1ルールの内容
食品の製造日から賞味期限までを3分割し、
「納入期限は、製造日から3分の1の時点まで」
「販売期限は、賞味期限の3分の2の時点まで」
を限度とする。
例えば
例えば、賞味期限が6か月の品物ならば
メーカーから小売りに納品出来るのは
製造してから、最初の2か月だけ。
⇒【納品期限】
小売りの店が、消費者に販売できるのは
製造してから4か月まで。
⇒【販売期限】
それぞれ期限を過ぎた物は
廃棄処分される傾向にあります。
賞味期限6か月の食品が
製造2か月目で廃棄は
もったいないです!
法律ではなく、業界の商習慣
・法律ではなく、食品流通業界の商慣習。
・大手小売りが始めたとされ、その後多くの小売店に広がった。
・主に加工品に適用される(飲料、菓子など)
元々の目的は
「鮮度のいいものを消費者に」
だったようですが、
あまりにも、もったいないですね。
業界でも、ルールの緩和に向けて
動き出してはいるようです。
ちなみに他国の状況は?
業界団体【製・配・販連携協議会】によると、
他国の納品期限は、もっと緩やかです。
アメリカ:賞味期限の2分の1
フランス:賞味期限の3分の2
イタリア:賞味期限の3分の2
イギリス:賞味期限の4分の3
フードロス問題の解決策を模索
番組で紹介していたのは
フードロス問題の解決になるかもしれない2件です。
エビフェス
先日、豊洲市場のそばで開かれたイベント。
【エビフェス】
主催したのは、日本海老協会。
一流料理人考案の味を千円で
屋台や露天が並んでいる映像が出ました。
屋台といっても
結構有名なお店も並んでいます。
このイベントの最大の目玉は
一流料理人が考案したエビ料理を提供。
有名イタリアンの店や
老舗の日本料理店などの
美味しそうなメニューが
千円で食べられたそうです。
(^v^)
出荷期限の切れた海老を使用
このイベントの料理
【ある条件の海老】を使うのが条件です。
それは出荷期限の切れた海老。
上記の【納品期限】と同じ意味です。
美味しく食べられる期限である
【賞味期限】でさえ、まだまだ先なのに
3分の1ルールによって
もう出荷が出来ない海老。
日本海老協会は
出荷期限を過ぎても
美味しく食べられることを伝えたい!
と今回のイベントを実施したそうです。
出店していた日本料理店の方は
・品質は全然問題ない
・期限の数字だけで食べられる物を捨ててしまう世の中だけど
自分の舌を信じなさいって言いたい。
とおっしゃっていました。
訳あり激安マルヤス
もうひとつ紹介していたのは
埼玉県にある、激安店マルヤス。
賞味期限切れの商品
こちらの店は
賞味期限の切れた商品などを扱っています。
お菓子やレトルト食品が映っていました。
小売店や卸から
賞味期限が近くて捨てるしかない
品を仕入れているそうです。
従業員が確かめています
さすがに賞味期限が切れているのは…
と心配になりますが
この店では
全ての商品を、従業員が一度食べて
【美味しく食べられる】という事を
確認してから販売しているそうです。
今の所クレームはない、とのこと。
お客さんの反応
・賞味期限切れだとわかって買っている。個人の責任。
・値段が安くて良い。
・フードロスも削減できるし環境的にも良い。
万が一の時の責任の所在
ただ、食品メーカーとしては
賞味期限切迫品や
賞味期限切れの商品が
万が一の事故を起こしてしまったら
ブランド毀損を起こしてしまうのでは?
と懸念しますね。
万が一の時に、誰が責任を負うべきか曖昧なので、
メーカー側は供給をためらうのではないか
と話していました。
東京ガスの取り組み
そういえば、6月上旬のニュースで
東京ガスがフードロス問題に取り組んでいると
言ってました。
賞味期限の迫ったものだけでなく
パッケージの変更や
梱包の段ボールが凹んでしまったものなど
商品には問題ないのに
店舗に納品できない物を扱う
通信販売サイトを展開しています。
食品だけでなく、日用品なども。
興味のある方は、覗いてみては?
おわりに
今までフードロスの問題は
食べ残しや、お弁当などの売れ残りの
話だと思っていました。
製造元から納品されないまま
廃棄になるものがあるのは
ちょっとショックです。
業界の慣習の【3分の1ルール】が
緩和されれば、少しはマシになるのでしょうか?
もともとは
「鮮度のいいものを消費者に」
という理念だったそうなので
食品流通業界の、消費者を想う気持ちは
ありがたいし、嬉しいですけどね。
自分にも出来ることを
考えていきたいです。